理学療法士や作業療法士は、患者さんの生活を支えるリハビリを行う重要な職業です。
その需要は既に高く、多くの職場で募集が行われています。
そんな理学療法士や作業療法士は、その将来性にも期待されているのが特徴です。
将来的にも理学療法士や作業療法士は、重要な仕事として今以上に社会に認知されるでしょう。
こちらでは、理学療法士と作業療法士の将来性について解説します。
目次
- 理学療法士・作業療法士になるには
1.理学療法士と作業療法士の違いとは? - 理学療法士・作業療法士の将来性は?
1.高齢化社会の継続によって将来の重要性は高まる
2.「個性」が「症状」と認知されることで需要が増加する
3.資格の取得などを通して自己スキルを高める - まとめ
理学療法士・作業療法士になるには
理学療法士や作業療法士になるには、まずそれぞれの養成課程がある専門学校や大学に進学して知識・技術を学びます。
必要な課程を修学することで、国家資格である理学療法士、作業療法士の国家資格を受験できるようになります。
各資格試験に合格することで、理学療法士、作業療法士としてそれぞれの職業に就くことが可能となるのです。
<理学療法士と作業療法士の違いとは?>
理学療法士と作業療法士は、互いに医療や福祉の現場でリハビリを行う仕事という点で共通しています。
同じ領域で仕事をすることも多いですが、理学療法士と作業療法士はそれぞれの特徴を活かして働く別の職業となっています。
理学療法士は、高齢者や何らかの理由で身体に障害を抱えてしまった人の、身体的サポートを行う仕事です。
日常生活が送れるだけの基本的動作能力の回復のために、マッサージや物理療法などでリハビリを行います。
作業療法士もまた、患者さんが日常生活を快適に送れるようにサポートを行う仕事です。
理学療法士との違いは、身体活動以外にも食事や入浴など日常的な動作の回復を目指します。
また、作業療法士は患者さんの精神面もサポートし、社会に適応する能力を回復させることも仕事です。そのため作業療法士は精神科をもつ病院が職場になることもあります。
理学療法士・作業療法士の将来性は?
理学療法士と作業療法士は、その業務内容の特徴から今以上に将来性にも期待されています。
今だけの需要だけでなく、将来的にも需要が継続していく可能性があります。
以下からは、理学療法士と作業療法士の将来性について解説します。
<高齢化社会の継続によって将来の重要性は高まる>
理学療法士と作業療法士は、今後も継続するであろう高齢化社会の中で高い将来性を示すことになると予想できます。
令和元年10月1日時の日本の総人口は1億2,617万人、そのうち65歳以上の人口は3,589万人です。
これは総人口に占める割合で言うと28.4%にもなり、3割近い人が65歳以上という高齢化社会の現状を示しています。
その後も65歳以上の人口増加は続き、令和24年(2042年)には3,935万人でピークを迎えると予想されているのです。
65歳以上の高齢者は、さまざまな理由で身体機能が衰えたり、生活に支障がでたりする可能性があります。
そういった人たちを支えるのが、理学療法士・作業療法士という専門家です。
将来さらに進む高齢化社会における理学療法士と作業療法士の役割は、より重要なものとなるでしょう。
<「個性」が「症状」と認知されることで需要が増加する>
作業療法士は精神的なケアを行えることから、将来的な活躍の機会が増える可能性があります。
近年はこれまで「個性」として捉えられていたことが、「症状」と認知されるケースが増えています。
「人見知り」や「恥ずかしがり屋」といった個性として片付けられていたことが、今後は作業療法士のサポートすべき対象となることが考えられるのです。
精神疾患を持つ患者の範囲が広がる可能性があることで、それらをサポートできる作業療法士の需要は将来的に高まることが予想できるでしょう。
<資格の取得などを通して自己スキルを高める>
理学療法士と作業療法士の将来性は、非常に期待されています。
それゆえに、これからも多くの人たちが理学療法士と作業療法士を目指して勉強し、就職することが予想できるでしょう。
今後は多くの人たちと就職枠をめぐって競い合う可能性も出てくるため、自己スキルを高めて差別化を図るのがおすすめです。
例えば理学療法士と作業療法士の国家資格だけでなく、認定理学療法士やケアマネージャーなどの関連資格を取得して、スキルを証明することが一つの方法として考えられます。
世間のニーズに合った理学療法士・作業療法士を目指すことが、将来的に安定した就職・転職を叶えるきっかけになり得るでしょう。
まとめ
理学療法士と作業療法士の将来性は、今後も高くなると予想されます。
今から専門学校や大学に通い、理学療法士・作業療法士の資格を取得しておくことが、将来の就職や転職を支えることになるでしょう。
専門学校であれば最短3年で必要なカリキュラムを学んで卒業できるため、理学療法士・作業療法士になるための時間を大学と比較して短縮できます。
この機会に3年で同じ国家資格を取得できる専門学校への進学を検討して、早めに理学療法士・作業療法士としての仕事を確保しておくこともおすすめです。