病院や介護施設でのリハビリを仕事とする理学療法士と作業療法士は、多くのシーンで活躍しています。
今後も多くの需要が期待できる理学療法士・作業療法士ですが、就職するには養成課程のある専門学校や大学に進学して勉強をしなければなりません。
その際には座学による勉強だけでなく、実習施設で行われる実習によって各現場を学ぶ必要があります。
学校内での勉強はイメージしやすいですが、実習はどんなことをするのか想像しづらいため、「実際にどんな様子だろう?」と気になる方も多いでしょう。
そこでこちらでは、理学療法士・作業療法士の実習の様子について紹介します。
目次
- 理学療法士・作業療法士になるには
1.理学療法士・作業療法士になるには実習は必須? - 理学療法士・作業療法士の実習の構成
- 理学療法士・作業療法士の実習の様子について
- 理学療法士・作業療法士の実習はつらいのか
1.少しでも違和感があったら学校に相談を - まとめ
理学療法士・作業療法士になるには
理学療法士・作業療法士になるには、それぞれの養成課程がある専門学校や大学で学習し、理学療法士資格・作業療法士資格の国家試験を受ける必要があります。
各資格試験に合格して資格を取得することで、理学療法士・作業療法士として働けるようになるのです。
基本的に理学療法士・作業療法士を目指すのなら、国家資格の受験資格を得られる専門学校や大学への進学を第一としましょう。
<理学療法士・作業療法士になるには実習は必須?>
理学療法士・作業療法士になるには、在学中に実習施設での実習を行うことが必須です。
実習では本当の患者さんと接することで多くを学ぶことができ、理学療法士・作業療法士として働くことの意義や気持ちを育てることにつながります。
実習でしか学べないことが数多くあるので、理学療法士・作業療法士になるには必要な過程であることを理解しましょう。
理学療法士・作業療法士の実習の構成
理学療法士・作業療法士の実習施設での実習は、いくつかの段階によって構成されています。
理学療法士を参考にすると、1〜2年次では患者さんにどのような対応を行なっているのかを把握する「見学実習」が行われます。
スタッフの働きを観察しつつ、気になる点を質問するといった実習になるでしょう。
その後の2〜3年次では、患者さんへの間接的・直接的な情報収集を通して相手の状態を評価する「評価実習」が行われます。
実際に診療の場に加わり、患者さんの評価から具体的な解決策を考えることが求められるでしょう。
3年次以降には、実際に働くことを意識した「総合臨床実習」が行われます。
患者さんの状態評価、治療目標・計画の立案、効果判定など理学療法士としての仕事の流れを実習で体験します。
作業療法士の実習は、「臨床実習Ⅰ〜Ⅳ」の4段階に分かれています。
臨床実習Ⅰでは、学校で学んだ基礎知識がどのように役立つのかを学び、実習先の仕事を観察することからはじめます。
臨床実習Ⅱでは、実習先で指導者の元につき、患者さんに対する評価とそのために何をすればいいのかを判断します。
臨床実習Ⅲでは、患者さんの状態を評価しつつ、具体的な解決プランを考案するのが役割です。
考案した治療計画に沿った活動と、その効果を記録する方法などを学びます。
臨床実習Ⅳは、これまでの実習の集大成とも言える実習で、実際に卒業後作業療法士として働くことをイメージして取り組みます。
実習内容をレポートにまとめ、適切な治療訓練が行えたか、きちんとした評価ができたかを報告します。
理学療法士・作業療法士の実習の様子について
理学療法士・作業療法士の実習の様子に関しては、「実習先によって変わる」のが基本です。
実習先の病院や介護施設によっては、実習に加えてレポート作成に追われてしまったりすることもあります。
理学療法士・作業療法士の実習に臨む際には、実習先の情報を先輩や学校から確認しておくことがおすすめされます。
理学療法士・作業療法士の実習はつらいのか
結論から言えば、理学療法士・作業療法士の実習には学内で得られない経験ができる反面、現場に戸惑うこともたくさんあります。
慣れない環境での業務でありながら、決して責任のない立場ではないため、ストレスを溜めてしまう学生も多いでしょう。
過度に実習を怖がる必要はなく、純粋にスキルを身につけるためのチャンスとして活用できるでしょう。
<少しでも違和感があったら学校に相談を>
理学療法士・作業療法士の実習はつらいこともありますが、理不尽なことを無理に耐える必要はありません。
万が一実習予定とは違うことを強要された場合には、学校に相談してみてください。
実習は理学療法士・作業療法士になるために欠かせないものであるがゆえに、真剣に取り組める環境が整っているべきです。
実習先に明確な問題点があり、学習意欲低下をさせたりスムーズな実習を阻害させたりする状況が見受けられるのなら、一人で悩まずに周囲の力を借りてみてください。
まとめ
理学療法士・作業療法士の実習は、誰もが通過することになる試練の一つです。だからこそ事前に実習の様子を確認し、心構えをしておくといいでしょう。
先輩の話を参考にしたり、SNSで同じ境遇の人たちと情報交換をしたりして、理学療法士・作業療法士になるための実習に備えてみてください。