作業療法士(OT)は、リハビリをサポートするプロとして病院や施設で高い需要を持つ職業です。作業療法士としての資格を持つ人は多くのシーンで求められ、今後も重要な人材として位置付けられていくでしょう。
そんな作業療法士への就職・転職は、実は社会人からでも目指すことが可能です。むしろ社会人を経験してから作業療法士を目指すルートは、珍しいケースではないと言えるでしょう。こちらでは社会人から作業療法士になる方法と、そのポイントを解説します。
目次
- 社会人からでも作業療法士(OT)になれる?
- 作業療法士(OT)に社会人からでもなれる理由
1.作業療法士の専門学校は社会人出身の学生が多い
2.卒業後の就職率が高い
3.費用のサポート制度が充実している - 作業療法士(OT)に社会人からなるための方法
1.入学する作業療法士の学校を決める
2.作業療法士の国家資格を取得する - まとめ
社会人からでも作業療法士(OT)になれる?
改めて結論を言えば、社会人からでも作業療法士になることはできます。例えば高校や大学を卒業してから社会人として数年働いている場合でも、作業療法士として第2の人生を選ぶこともできるのです。
「現在の職業が自分に合っていないと感じている」「再進学をして別の業界・業種に挑戦したい」 そんな希望を持っている場合には、社会人から作業療法士になることがひとつの選択肢になるでしょう。
作業療法士(OT)に社会人からでもなれる理由
社会人から作業療法士になれると聞いても、「本当に現実的な話なの?」疑問に思われる方も多いでしょう。しかし、社会人から作業療法士になれる理由はいくつもあり、その多くが社会人からの挑戦を後押しする結果になっているのです。 以下からは、社会人から作業療法士になれる理由を解説します。
作業療法士の専門学校は社会人出身の学生が多い
社会人から作業療法士になれる理由のひとつに、作業療法士専門学校における社会人出身の学生の多さが挙げられます。一度社会人を経験してから作業療法士の専門学校に再進学する人は、決して珍しくありません。専門学校によっては、4人に1人程度の割合で社会人経験者がいるケースもあるのです。
そのため社会人から作業療法士を目指しても、「世代の違う生徒たちと一緒の授業で肩身の狭い思いをする」といった心配がいりません。学習モチベーションが低下することがないので、作業療法士になりたいという気持ちを強く持ったまま卒業を目指すことができるでしょう。
専門学校の講師側も、社会人経験者であることを理解した上で接してくれます。社会人として働いた経験を持つ仲間ができることもあるため、改めて学生生活を満喫できるかもしれません。
そういった社会人経験者を積極的に受け入れている専門学校の環境が、社会人から作業療法士になる人をサポートしているのです。そのため社会人から作業療法士を目指すときには、大学より専門学校を選ぶことがおすすめです。
卒業後の就職率が高い
作業療法士の専門学校の多くが、卒業後高い就職率を誇っています。専門学校では実践的なスキルを効率良く学べるので、高い能力を持つ人材を求めた求人が全国から届けられます。
年齢や経験など、さまざまな条件を持つ求人に出会えるので、社会人からでも就職に過度な心配をすることなく作業療法士の勉強に励めるでしょう。
作業療法士の専門学校によっては、関連病院や施設への就職サポートも期待できます。安定した就職実績が提示されるため、社会人からでも作業療法士への就職を目指しやすいでしょう。
費用のサポート制度が充実している
作業療法士の専門学校では、学習に必要な費用をまかなうための数々のサポート制度を充実させています。奨学金制度や教育ローンなどの学費支援を活用できるケースが多いので、「作業療法士になるためのお金がすぐに用意できない」という場合でも問題ありません。
先にも触れた通り、作業療法士の就職率は高いため、奨学金の返済計画も立てやすいと考えられます。学習の費用面で困ることが少ないという点もまた、社会人から作業療法士になる人が多い理由だと言えるでしょう。
作業療法士(OT)に社会人からなるための方法
社会人から作業療法士になるには、以下の流れが基本となります。作業療法士として働く本格的な準備をするのなら、以下を参考にしてみてください。
入学する作業療法士の学校を決める
社会人から作業療法士を目指す場合でも、まずは作業療法士の大学や専門学校に入学する必要があります。学校で作業療法士として働くための知識と技術を学び、必要なスキルを高めることで、就職につなげることができるでしょう。
社会人として働き続けながら仕事をする場合や、ある程度の生活費を稼ぎながら学びたい場合は夜間部の修学も考えられますが、実習などの関係から効率良く卒業を目指すのなら昼間部への入学がおすすめです。また、作業療法士は通信過程を通して学ぶことはできないので、あくまで通学が必要となります。
上記で紹介した「社会人からでも作業療法士になれる理由」を加味すると、大学よりも作業療法士の専門学校を選ぶことがおすすめです。作業療法士の専門学校では、作業療法士に特化した学習が行えるので、社会人からでも効率良く実力をつけていくことができます。 まずは自分の環境で通いやすい、または興味が持てる専門学校をピックアップしてみましょう。
作業療法士の国家資格を取得する
社会人から作業療法士になるには、国家資格である「作業療法士資格」の取得が必要です。作業療法士資格を受験するには、文部科学大臣か厚生労働大臣が指定している養成施設で3年以上の学習実績が求められます。
3年制の専門学校なら、卒業に合わせて「作業療法士の資格取得」→「作業療法士に就職」という流れを実践できるので、スムーズに作業療法士になることができるでしょう。
まとめ
社会人から作業療法士になるには、事前に情報を集めておくことが重要です。この機会に作業療法士になるための方法をチェックし、社会人としての進路を変えるためのプランを立ててみてはいかがでしょうか。